朝晩の冷え込みが厳しくなり、通勤で乗る愛車のフロントガラスも曇り、朝焼けの日差しで反射する光景は、いよいよ冬へ向かう兆しを感じます。
昨日の祝日に、以前、ミニバスを指導していた頃に大変お世話になった奈良のY先生が立ち上げられたU15クラブとの交流にて、SILVER SHARKS初の奈良遠征に向かいました。
ミニバス時代には多くの遠征を経験し、指導を始めた当初は、保護者の負担も顧みず、なりふり構わず、県外へ赴き、強豪と言われるチームの胸を借りに突っ走ったことを覚えています。
年間140試合を超える年も多くあり、今思えば、子ども達の体を酷使してまで、一直線に目指していたものは一体何なのか…時代とはいえ、今、その意味を改めて考えます。
話は変わりますが、私の学生時代は、絵にかいたような鬼先生が存在し、本当に竹刀を持って校舎を巡回されている先生もいて…その先生の行動を己の身を守るように注視して生きる…そんな抗体が自然とついたものです。
暴言、暴力、体罰といった言動のくくりは、実に線引きが難しく、言葉のニュアンスとして、微妙な線引きとなります。こればっかりは仕方ない…。
今、そういったことへの防止活動をされている方が「実は昔、自分がそうでした」…という場合も多く、実に歯がゆい思いでしょうね。笑笑
ただ、そうやって人は学んでいくものですから。
「怒られないように気をつける」というのは、昔では当たり前のことでしたが、今ではそういった考え方自体がナンセンスであり、「怒る」「叱る」といったワードが先に取り沙汰されます。
受け手側の対応も変化しており、「どうせ怒れないでしょ?」とばかりに、舐めたような態度をとることもあり、やたらと「自己主張」を盾にする場面を目にします。
子ども達の中にも、そういった考えを持った子は少ならずおり、そういった子とどう向き合うのかというのは、スポーツを指導する以前の問題として立ちはだかります。
これも“時代の歪み”かと。
ただ、皆さんもわかっているとは思いますが「怒られないから何をしてもいい」というのは間違っています。
周りに迷惑をかけてでも、自己主張を誇示する…それは「逃げ癖」をごまかすために使ってはいけませんし、私の眼にはどうも「こっけいな姿」に映ってしまいます。
チームとは集団であり、一定の秩序のもと、形勢されます。
その自己主張、自己表現は…周りに何をもたらそうとしているのか。
恐らく、その考えにまでも、至っていないかと。
だからこそ、「どう向き合うのか」ということは、指導者として、永遠のテーマです。
見捨てるのは簡単、切り捨てるのは簡単…でも、そうではなく。
私が私であるためにも、そこは避けて通れない道です。
これもまた、今の時代のひとつの歪みとして受け止めて。
民主主義と自由主義を包含してはいけない…。
一つ屋根の下で過ごすためには、それ相応の秩序が必要であることを、彼らに教え伝えることも、チームづくりにおける大切な“したごしらえ”であると私は考えます。
SILVER SHARKS HC
