何とでもなる

なんか一気に冷え込んで来て、夏生まれの私にとっては寒さという天敵との戦いが始まります。。。

SILVER SHARKSは、チームの方針として、クラブ生はそれぞれ通う中学校の部活動への加入を推奨しています。

なんせ1年生しかいないチームなので、先輩後輩の関係、いわゆる縦社会を経験する機会が殆どありません。横社会になりつつある現代ですが、中には理不尽な縦社会も残るでしょうから、今のうちに抗体を作っておくことも大切なことかと。笑笑

私の中学時代は、学校が荒れおり、廊下を歩けば、えげつない先輩方がウロウロしてまして、そんな先輩の進路の前に立つ、目を合わせる…ってなことをやっちゃえば、即行ヤラれました。そうですね~、森で熊さんに出くわすようなシチュエーションです。。。笑笑

校舎の端はヤンキーの聖域なので、庶民生徒は近寄ってはいけない暗黙のルールもありまして。笑笑

たばこやシンナーの臭い、吐いた唾だらけの中、自分の身を守りつつ、自分の居場所を見つけることで精一杯だった記憶があります。じきにその環境に流されていくんですけどね…笑笑

当時流行っていたビーバップハイスクールの影響で、誰がヒロシで、誰がトオル?そんな役回りを争ってるような感じで、私も愛徳高校の生徒の気分でした…裏ボタンだけは♪

でも、ミポリンはおらんかったな~笑笑

バスケ部も、1年生は体育館で練習するようなことは殆どなく、外で「走り込み」「腕立て・腹筋・背筋」「空気椅子」…あとは先輩のしごきに耐えることだけでしたから、ボールやリングに触れることは殆どなく、バスケというバスケはやってません…というか、やらせてもらえませんでしたね。笑笑

それもあってか、私はミニバスから好きで始めたバスケへの愛着が薄れ、練習もサボり始め、中2の頃には学生服もハラビロカマキリみたいになっちゃって…もうバスケは辞めるって感じでしたね。辞める手続きも面倒だから、いわゆる「幽霊部員」ですかね。笑笑

当然、中3でも主力メンバーから外れ、ミニバス時代にバスケ馬鹿だった自分は、完全に消えてなくなってました。。。

勉強にもヤル気スイッチが入ることはなく、テストでいかにカンニングするかという悪知恵に全力を注ぐ…そんな知恵があれば、少しでも問題を覚えればいいものを、あの頃の私は夢中になるものを完全に失っていたと思います。

結局、進路指導で、担任に言われた「お前はバスケを続けた方がいい」という今思えば何とも根拠のない言葉に救われた気分で、当時、滋賀の高校選抜を指導されていた先生がおられる高校への進学を果たし、そこから2~3年かけて、それなりの選手に育てていただきました。ほんと人生の恩人です。

高校時代は、中学時代の空白の期間を埋めるくらい、朝から晩までバスケに打ち込むことができ、一心不乱で技術を磨いた高校生活でしたね♪

今、そんな私がU15、中学生を指導しています。

バスケの経験、技術、身体的な差、そして気持ち…個々によって差もある中で、「自分はこんなもの」と決めつけてしまいそうになる子を見ると、昔の自分が蘇ってきます。

そう、これまでの、そしてまさに今、心配はいらない…「何とでもなる」そう伝えたい。

本当に好きなことであれば、必ず輝ける機会が訪れる。挫折を知らない方がいいのか、挫折を味わった者の方が強いのか、そんなことに明確な答えなどなく、まずは「自分の居場所」を見つけること。自分の居場所を見失ってしまうと、全てが空回りする経験を、私は嫌ほど味わいましたから。

チームの中で、誰が上手いか、下手か…そんな曖昧な尺度はこの先、目まぐるしく入れ替わります。過去の栄光に囚われている者は、間違いなく追いつき追い越せの波にのみ込まれます。それよりも今の自分は「何ができるか」。チームというものには、必ず「役目/役割」があります。

バスケの技術だけでは成り立たない「つながり」があるのです。

私の役目は、選手個々の能力…いや特性を掛け合わせること。足し算ではなく、掛け算。

技術の進化をないがしろに考えてる訳ではありません。

スキルアップはとても重要なことです。

ただ「それだけではない」と言いたい。

それぞれの居場所が必ずあるはず。

個々がそれを見い出し、つながり始めた時、チームは色を増し、大きな躍進をするものです。

チームとは、そんなものです。

SILVER SHARKS HC

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